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【雑記】 海の墓標―水上特攻「震洋艇」の記録 [読書]

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単行本『海の墓標―水上特攻「震洋艇」の記録』を読みましたので感想など。

この本は太平洋戦争の折に実際に使われた特攻兵器「震洋」を取り上げています。
著者は戦時中、特攻兵として軍務に就いていたそうです。
幸運にも特攻の機会が訪れず、戦後まで生き延びたそうです。

特攻兵器といえば、爆弾を満載にして戦闘機で自爆するのをよく見聞きしますが
「回天」()や「震洋」は海の特攻兵器です。

「震洋」はベニヤで出来たお粗末なボート。
これにありったけの爆弾を載せて、敵の船体に体当たりするという
シンプルで、命を消耗品として使う兵器です。

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「震洋」は本土防衛のための兵器です。
したがって、アメリカの船が日本に近づいてきたら「震洋」で敵戦艦を攻撃します。

敵が近くにいるかもしれない。
12時間待機の命令が下ります。

敵が見つかれば、即時出撃。
すなわち、死にに行くのです。

待機の命令が下った瞬間。
特攻兵たちは「寂として声無し」。
神妙な静寂の中、刻一刻と近づきつつある死。

普通だったら泣き喚いて逃げ出すような場面ですが
覚悟なのか諦観なのか、みんな黙っていたそうです。

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やがて解除される待機命令。
「助かった」。
安堵の気持ちが特攻兵の中に沸き起こります。

しかし、すぐ次の待機命令が。
そして繰り返される生と死のキャッチボール。

筆者はこのときの、発令と解除の
緊迫と安堵は、言葉で表現できないと言っています。
当の本人にしか分からない精神の極限状態。

死と向かい合わせのこの状況でよく正気を保っていられるなと思います。
普通だったら、精神崩壊を起こしそうな状況です。

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「震洋」という特攻兵器はブレーキもバックも付いていなかったそうです。
つまり前進することしか出来ず、止まったり後退したりが出来ない。

特攻兵器という正確を如実に表していますね・・・。

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17歳で軍隊に入り、国から理不尽な命令を受けた著者。
教育というものをこう考えているそうです。

- 人間の心というのは、初めは透明に近い白である
- それが、家庭・学校・社会の教育次第でどんな色にでも染まってしまう
- 少年犯罪の増加は学校や家庭での教育に欠陥があるからだ

モンスターペアレント。
教師の性犯罪。

こんな大人たちが闊歩している社会で、
健全な青少年が育つわけがない。


海の墓標―水上特攻「震洋艇」の記録

海の墓標―水上特攻「震洋艇」の記録

  • 作者: 二階堂 清風
  • 出版社/メーカー: 鳥影社
  • 発売日: 2004/12
  • メディア: 単行本



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